写真販売ビジネス、ボッタくる背景は販売サイトのカメラマン搾取にある！
写真ビジネスだが、
特に大規模なマラソン大会では写真販売の価格が高いと
外国人から不評を買っている。
今日はこれについて、
ランナーで購入したこともあるカメラマンの現場からの一意見として。
先に知っておくと良いカメラマンの契約関係
ほとんどの場合、
カメラマンは業務委託（＝下請け）契約で撮影している。
この業務委託は、案件があったらカメラマンを募集し、
「定額」でのコミッションを支給するシステムである。
ケースによっては、
販売サイトからマッチングサイトを経由し、
カメラマンを募集するケースもあるが、
ここまで来ると中抜きが起こるので、さらに安くなるケースもある。
（違う言い方するなら、単なる下請け）
販売サイトは丸儲け！
依頼の大元である販売サイトは、
「写真が売れたら」基本丸儲けとなる！
なぜなら、
写真販売をし、枚数売れるほど、黒字になる。
（逆に売れなかったら赤字運営なのはいうまでもない）
当然であるが、売れるには多くの枚数を撮影する必要がある。
そうしないと、分母が少ないままだと、売れなくなるのは容易に想像できる。
脱線するが、幼稚園などの運動会では、
別な販売サイトから、1時間350枚撮影目安と言われるくらい。
細かい計算式は別にして、運営である販売サイトの主な支出は
・カメラマンの報酬（マッチングサイトに絡む場合はそれも含む）
・内部チェックの作業人件費
・その他システム使用料
・決済やコミッション振込の手数料
以上４つである。
カメラマンは搾取される対象の背景とは？
業務委託契約は案件ごとの「定額」である。
（交通費はケースバイケースだが、ほとんどは交通費込み）
金額は内容によって異なるが、だいたい１万〜５万程度である。
もちろん固定である。
しかし、高額案件はまずないと思った方が良い。
高額案件になる可能性としては
・プロカメラマン
（多く案件を捌いていて、高評価頂いている）
・長時間拘束
・水面下の談合（笑
主に、上記２つが重なると確率が高く、
一般レベルのカメラマンは、たとえ長時間拘束されても
ヘタすると１〜２万円程度で安く搾取されるのである。
仮に販売サイトのカメラマン登録したばかりでも、
レベル問わず最低額スタートが基本。
サイドビジネス的には良いと思うが、
本業の人たちにとってはコストパフォーマンスに合わないケースも。
移動、撮影、作業の３つの時間要素が絡むから。
また、固定額コミッションなので、
たとえ知らないうちに撮影した写真が売れまくったとしても、
カメラマンには歩合給は一銭も入らないシステムである。
そういう理由から「搾取」と私の中では位置付けている。
余談だが、カメラマン仲間からの情報によると
結婚式場のカメラマンの場合、
式場自体は相当高い費用をお客様に請求するけど、
カメラマンに渡るのは１割程度という話も実際入っている。
９割は式場が総取りするという、典型的な搾取システムである。
じゃあ、肝心の撮影レベルは！？
過去、東京マラソンなどのフルマラソンを走って、
実際に写真CDを購入したが、
私の感触では、まずまずのレベルだった。
まあ、実際にカメラマン見ていても、
単にシャッターを連打しているだけで、
帰ってからは特段の作業をせずに納品しているのではと思われる。
（むしろ量が多いからピンボケ外すので精一杯か？）
考えるとカメラマンを１〜２万円のレベルで運営は扱っているんだから、
ある意味当然である。
スポーツ新聞並みのクオリティを求める自体無理があるってことです。
実際、私も年に数回撮影してるが…
そう言いながらも、
私も年にマッチング系は数回撮影している。
幸いにも好条件での撮影依頼なので、助かっている。
ただ、条件含み、
他の予定や作業時間の見積をして対応の可否を判断してるので、
入るとしても年に数回程度である。
納品遅延は受け入れない主義だから。
とはいえ、ランナーの購入者は数多いのである
なぜなら、特にフルマラソンの場合、
初めてフルマラソン完走した人は最高のターゲットである。
今までにない体験として残るので、
ランナーも高いお金を出して写真を購入するから。
あとは、目標時間をクリアした時など、
めでたい時も買う確率が高い。
外国人から見ると、
確かに写真ごときで高いと文句言う人もいるかと思う。
これって、販売サイトが独占してやっているから、
値段設定も言い値だし、
どちらかというと記念で残したいニードが高いと思われる。
しかしながら、外国人の参加者って限られた人数だし、
「文句言うなら買うな」という考えも実際私の中にはあるけど、
販売サイトが売っているんだから、やむない。
まとめ
ランナー目線だと、記念に写真があったら良いという思い。
販売者目線だと、多く撮影して販売したいという思い。
この２つの思惑が一致している。
しかし、現場のカメラマン側は
安価報酬で承っているという悲しい現実があること。
これでは本当の意味での三方良しとは思えない。
固定額＋売上報酬（撮影した写真の部分）で行うことによって、
公平な対応ができるよう、
そういうシステムを作った方がいいと思った。
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